イグジスト

 存在的異能イグジスト

 


1.世界の外側の異能

 これまで挙げたオリジンやエフェクト、ウルティマは世界のルールに則り、その枠組みの中での異能であった。

 つまり、これらの異能はソムニウムやイグスティウムにより、構成された異能的要素を元に扱われるものである。

 これに対し、イグジストはその枠組みを超えて、ソムニウムやイグスティウム自体を変質させる異能であるといえる。

 世界が想定していない結果をもたらす異能。それがイグジストである。

 個人の存在を核としたイグジストはその者が蓄積してきた因子の形が周りに影響を及ぼす。

 蓄積した因子が他の因子を型にはめるようなイメージだろうか。

 

2.会得

 ソムニウムの極端な偏りはイグスティウムにより破壊される。そうやって世界のバランスを保っているわけだが、イグジスト保有者はその破壊の運命に抗ったものである。

 その破壊の運命、いわば分岐点は人により様々であり、戦争、病疫、事故など様々な形となって降り注ぐ。

 英雄と呼ばれる者ですら、その巨大な分岐点により、個の存在を保つことはできなくなる。

 そして、その分岐点を乗り越えた者がイグジストを習得する。

 


3.特徴

 世界という他者とのクッションがない分、個人の存在がそのまま結果として現れる。

 つまり、イグジスト同士の戦いは個人の解釈同士のぶつかり合いであり、結局のところパワーゲームになりがちである。

 これに論理的な正しさや一般的な思考などの意味は薄い(イグジスト保有者の価値観にもよるが)

 インチキ言ったもの勝ちで、特にバランス調整が効くようなものではない。

 


 また、分岐点を乗り越えたイグジスト保有者はそれまでの種族的な特徴の多くを昇華させることになる。

 因子の固定による変質の喪失やエネルギー供給の不要、自らの大きな因子の流れを見て未来を読むなど、副次的なものも得られる。

 これらは膨大な因子を溜め込むことで可能となるものであり、得手不得手はあるもののイグジスト保有者は誰でも可能とするものである。