ナイツロードの制服

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1.ナイツロード式汎用型戦闘制服について

 最も多くの団員が着る汎用的な戦闘制服がこれである。

 ナイツロードの装備品には、特定の知識(特に魔術関連)を持たねば危険なものもあるが、この汎用型に関してはそういうことへの配慮は特にない。

 特徴としては、物理的な面に特化している、ということだろうか。

 この汎用型には、魔術的な処理は非常に簡易的ものしか施されておらず、オリジン的なものへ特化した作りになっている。つまり、物理的に単純に頑強な作りとなっている。素材も魔術に対して、なるべく意味を持たないようなものを使う配慮がされている。

 というのも、魔術に長けていないものが、高度な魔術処理が行われた装備を着ていると、敵の魔術師に利用されるケースが見られたためだとか。

 

2.魔道装甲事件

 もう少し詳しく話すと異暦40年代のパンタシア界陸にて、魔道装甲という強化外骨格のような着用型の魔道具が開発されたとき、戦闘員の確保のために魔術適正の低いものにもこれが宛がわれた。実装直後はそれなりの成果を出したが、事件はすぐにおきた。

 その事件とは、魔道装甲の存在を感知したVICE側の魔術師による術式の書き換えが行われたことだ。魔術の適正が高いものはレジストすることができたが、そうでないものは、魔道装甲の支配権を乗っ取られ、味方同士で殺し合いをさせられたのだ。

 魔道装甲事件のような事例は滅多にないが、他にも例を挙げておくと、暖房のための温風を出す魔道具から灼熱の吐息が噴出す事例や、空気中の水分から水をとりだす魔道具でミイラがいくつかできたということも確認されている。

 魔術とは世界の数だけ、仕組みが存在しており、あらゆる世界が融合し続けるユースティアでそのすべての魔術に対抗することは、実質不可能であり、魔術の素人に高度な魔道具を持たせることは、大変危険なことである。

 そういう経緯もあり、ナイツロードの汎用型戦闘制服においては、高度な魔術処理はおこなわれていない。行うにしても、制服の状態を保つ『保護』の術式や魔術を退ける『退魔』の術式、それくらいのものだ。

 

3.着心地

 単純な着心地だが、まず、重い。

 異能者がつけることを想定しているため、軽さより頑丈さが重視されている。武器や装備をつけていない状態でも、30kgを余裕で超える。

 これに加えて追加の装甲をつけるものや、鉄の塊のような巨剣を持つものもいるため、人によっては1tを軽々超える装備を涼しい顔で持つ者もいるというのだから、恐ろしいこって。

 次に動かしやすさだが、これは重さが気にならなければ大丈夫だとか。

 アウター部分は特殊な合金の繊維が編みこまれており、しなやかながら強靭性を保っており、動きへの阻害はあまりない。

 インナーも伸縮性があり、着用者の体にあわせたつくりになるため、問題はないという。

 次に通気性は、あまりよくない。

 蒸れると評判である。特に獣人には不評。

 そういった人は、インナーを変えてみるなどして工夫しているとかいないとか。

 

4.加工

 着用者が使いやすいように技術者に頼んでの改造が許可されている。

 形状や素材、また魔術式の追加などもあるていど可能である。

 ただ、魔術周りに関しては適正試験を通過する必要がある。とはいっても、魔術師用の制服があるので、ほとんどはそちらを使うのだが。